ペーパーレスの実現でSDGsに貢献できる?実施する際のポイント

企業が国内外で活動を続けるうえでは、グローバルな課題を無視することができません。近年では国連サミットでの「持続可能な開発目標(SDGs)」の採択により、企業が自社のビジネスと社会とのつながりを見直し、積極的に貢献する姿勢が求められています。そこで検討したいのが、ペーパーレス化への取り組みです。

ここでは、サステナブル(持続可能)な社会のために注目される、企業のペーパーレス推進について解説します。ペーパーレスとSDGsの関係性や、ペーパーレス実現のポイントをお伝えしますので、ぜひご一読ください。

ペーパーレスとSDGsの関係性

ビジネスシーンでも耳にする機会が増えた「SDGs」。持続可能な社会を実現するために、自社の取り組みを表明する企業も多くなってきました。初めに、オフィスのペーパーレスとSDGsの関係性について解説します。

ペーパーレスとSDGsの関係性

ペーパーレスとは

ビジネスで使用する紙の資料を電子化し、保存・運用することを「ペーパーレス」と呼びます。従来のオフィスワークでは、手続きや情報共有のために紙が使われていました。取引先への請求書や契約書の送付、社内文書の配布や掲示などが代表例です。一方で、近年ではIT化やワークスタイルの変化にともない、ペーパーレス化が進んでいます。リモートワーク(テレワーク)のようなオフィス外で勤務する働き方においても、オンラインでやり取りできる電子データが活用されている状況です。

ペーパーレスを推進すると、紙資料の印刷時に発生する用紙やインクの費用を抑えられるため、経費のコスト削減につながります。また、資料のファイリングや保管スペースが不要になる点もメリットです。当初は電子データでの保存が認められていない書類も多くありましたが、徐々に規制が緩和され、データの保存がしやすい体制が整ってきました。こうしてデータ化した資料は、ITツールやクラウドサービス経由で速やかに共有しやすいことから、業務効率化にも有効です。

SDGs(Sustainable Development Goals)とは

SDGsは、日本語で「持続可能な開発目標」と訳されます。世界が直面する多くの課題を解決するために、2015年の国連サミットで定められた国際目標です。その内容は、貧困・教育・経済・ジェンダー平等・労働環境・地球環境保護・エネルギー問題などに焦点を当てた、17のゴールおよび169のターゲットから成ります。発展途上国から先進国まで、すべての国連加盟国がSDGsに取り組み、2030年までの達成を目指している状況です。日本でもすでにSDGsへの積極的な取り組みが始まり、ビジネスシーンでは多くの企業がアクションを起こしています。

出典:JAPAN SDGs Action Platform(外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html

ペーパーレスを進めることでSDGsの達成に近づく

企業がペーパーレスを推進すると、紙書類の廃棄が減り、SDGsにおける目標の一つでもある自然環境の保全につながります。紙を生産するには、その原料となる森林を伐採しなければなりません。紙の使用を減らせば森林の伐採量が抑えられるため、地球上の貴重な資源が守られます。企業は身近なことから環境問題への解決に取り組めるのです。

SDGsの17のゴールのなかでもペーパーレスと関連性が高い項目として「12.つくる責任 つかう責任」「13.気候変動に具体的な対策を」「15.陸の豊かさも守ろう」の3つが挙げられます。以下では、関連するターゲットをご紹介します。

ゴールターゲット
12.つくる責任 つかう責任
(持続可能な消費と生産のパターンを確保する)
12.2
2030年までに天然資源の持続可能な管理および効率的な利用を達成する。

12.5
2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
13.気候変動に具体的な対策を
(気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る)
13.3 気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する。
15.陸の豊かさも守ろう15.1
2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。

15.2
2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。

SDGsを支援する企業は、自社の取り組みを公表したり、一定の要件を満たした場合にロゴを表示したりすることができます。SDGsの達成に貢献する活動によって、企業は社会責任を果たしていると認知されやすく、企業イメージの向上やブランディングなどの効果も期待されています。

社内でペーパーレスを実現するためのポイントや方法

紙資料をデジタル化するには、ワークフローシステムや職場環境の見直しが必要です。ペーパーレスの実現にあたり、スムーズな導入や運用のポイントを解説します。

社内でペーパーレスを実現するためのポイントや方法

会社全体でペーパーレスを進める

近たとえ従業員が個人的にペーパーレスを進めても、紙の使用量はそれほど大きく変わりません。自然環境の保全に貢献するには、会社全体で紙の使用を減らす施策に取り組む必要があります。多くの社員にペーパーレスの重要性を認知してもらい、社内に協力者が増えると理想的です。

現状の課題を明確化する

ペーパーレスを実行する前に、自社が抱えている課題を明らかにします。課題を可視化することで実行の目的や、達成するまでの手順がはっきりしやすくなります。また、ペーパーレスを進める際に起こり得るリスクについても把握しておくと安心です。どのような支障が懸念されるか、業務がかえって複雑化しないかなど、デメリットまでご確認ください。

課題に合ったシステムや機器を活用する

社内の資料をやみくもに電子化するのみでは、ペーパーレスによる生産性向上は実現できません。なかには紙の書類をなくすことで作業フローが変化する業務もあります。場合によっては、メリットが少なくかえって不便になってしまうケースも。ペーパーレスの施策はシステム化と組み合わせるなど、業務効率化にも配慮するようおすすめします。

段階を分けて実施する

会社全体の書類を一気にペーパーレス化するのは難しいと考えられます。実際にペーパーレスを進めていく段階で新たな課題が浮上する可能性もあります。課題を放置して推進すれば、業務効率の悪化にもつながりかねません。まずは小さい範囲からペーパーレスを実施し、徐々に全体へと拡大するのも一つの方法です。

 

SDGsに貢献するペーパーレス化の第一歩はファクス業務から

社内のペーパーレス化に取り組むなら、まずはファクス業務から導入してはいかがでしょうか。ここでは、ネットワークファクス機能の特長や、京セラドキュメントソリューションズのおすすめモデルをご紹介します。

クラウドサービスを使うデメリット

ファクスのペーパーレス化は「受信ファクスのペーパーレス」から

OA機器のなかでも多くのコピー用紙を使用するファクスを見直すことで、無理なくペーパーレス化を始められます。これまで紙に出力していた受信ファクスは、PCの共有フォルダーやメールの受信ボックスに直接保存し、PDFなどの電子データで確認することができます。さらに、クラウドサービスと連携することで、外出先や、在宅勤務時でもファクスを確認することができます。

ペーパーレス推進で環境にやさしいオフィスに改革しよう

ペーパーレスとSDGsの関係性や、実現のポイントなどを解説しました。企業が業務上で使用する紙の無駄を減らすと、森林の資源が守られ環境保全にもつながります。最初はファクス業務などで導入し、小規模なペーパーレス化から始めるのもおすすめです。企業が地球環境に配慮し、SDGsの目標達成に貢献するために、お伝えした内容をお役立てください。

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